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「第3のビール、女性に対するCM露出は意味がない?!」のリリース、広告業界からクレーム来てないの?

2010/10/16 22:26

 

2010/10/14のホットリンクのリリースから。


リリースのタイトルは下記だ。
第3のビール」テレビCMとネット口コミのクロスメディア調査
女性に対するCM露出は意味がない?!

口コミ分析ツール「クチコミ@係長」のオプションサービス「クロスメディア分析機能」を使用し”第3のビール”の口コミ件数(ブログ記事数)とテレビCM露出回数とのクロスメディア調査を行った。

商品のCM露出回数と、口コミ件数(ブログ記事投稿数)との相関係数は女性-0.28、男性0.79となり、CM露出回数と女性の口コミ件数との間に関係は無いと言える。

ここからは私のコメントだ。ここには二つの問題がある。一つは多分事実誤認による誤報。もう一つは表現の飛躍。後半の方はリリースをキャッチーにしたいということは理解できないもないが、タイトルで書いたとおり、ちょっとリスキーではないかなと思う。
 
まずはじめに原文のリリースにある二つの数表と図表の違いだ、数表の方が正しいと仮定して話を進める。こちらの数字を信じる方が妥当性が高いと思われるからだ。もしこの仮定が間違っていても、二つの問題があることに変わりはないと思う。
 
数表の方の数字が正しいと、グラフの方で女性のプロットが間違っていることがわかる。ということは上記リリース内のコメントである「相関係数は女性-0.28」が全然違うということになる。僕は計算していないが、東京大学先端科学技術研究センター特任准教授の菅原さんのTwitterの発言によると、計算した相関係数は0.57になったそうな。男女ともそれなりに相関がそこそこあるという結論になる。ここまでが事実誤認の部分。
 
ここからは後半の論点。上記の事実誤認がなかったとしても、表現に飛躍があるだろうという指摘だ。「CM露出回数と女性の口コミ件数との間に関係は無いと言える」というのがリリースの本文に書いてあることだが、これをリリースのタイトルでは「女性に対するCM露出は意味がない」とキャッチーにしてしまった。
 
相関関係が無いのは女性の口コミとCM量であるが、CMが意味がないといったら、テレビ業界、広告業界からクレームされてもおかしくない。「意味」の定義が書いてないからどうでもいい訳できるだろうけど、普通意味がないと言われたら、全くお金を投資する価値や効果がないと捉えられても仕方がない表現だ。クチコミされなくても売上は増えるかもしれない訳で、「意味」なしと言われたら「?!」付きでも、該当CM作った広告会社の面目が立たないのではないか。
 

しかも下図プロットみると、女性の回帰直線を無理やり引いたり相関係数を出そうというのもちょっと無理があるような感じがした。この散布図が仮に正しいとしても一つのはずれ値が、相関係数や回帰線に大幅に影響するので、相関係数や回帰線という分かりやすい数字や図解はもろ刃の刃にもなる。
 

 

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今度はNHKが横スケールでのグラフのトリック

2010/07/12 20:04

 

 こちらのネタもTwitterで知った次第なのだが、原典はこれ↓

http://blog.livedoor.jp/insidears/archives/52341856.html

 

1か月のスケールが、6-7月で異常な伸びを示している。最後は毎週調査したからというのは分かるけど、それでも伸びすぎ。通常のスケールで調整すれば、急落しているように見えるはず。私がテレビでこのグラフを確認した訳ではないので、このグラフが偽造されていないという前提で。

 

ひとつ前の投稿で取り上げた池上さんが、今回は相当タブー的なところに切りこんだとTwitter界隈の発言では評価が高かったようですが、私はテレビ見てないのでコメントは控えておきます。

 

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テレビ番組における確信犯的なグラフのトリック、これはひど過ぎる

2010/04/12 08:37

 

Twitterで少し前につぶやかれていた話題なのだが、思い出したので貼っておこう。どんな文脈においての話でも弁解の余地はないと思う。
 

これはあるテレビ番組で紹介されたグラフだ。このアナウンサー(名前が出ているのでお解かりになるだろう)のなせるワザなのか、制作の企画の人が考えたのか、誰が考えたのかはわからないが、「分かりやすさ」を言い訳にはして欲しくない。同じ軸でスケールを変えるというのは、事実の歪曲以外のなにものでもない。

 

こんなことをやっているからテレビが見られなくなるのでは?数字やデータが嫌われるようになるのでは?とても残念。

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全国紙閲読者は「ヘッド型」、非閲読者は「ロングテール型」という電通の寄稿は変

2010/03/28 12:24

 

朝日新聞広告局のマーケBOXというコラムに電通が特別寄稿している記事があった。
http://adv.asahi.com/modules/box/index.php/content0063.html

 
これは電通 ビジネス統括局 プラットフォーム・ビジネス開発室による特別寄稿の「新聞の検索行動への影響を探る」である。4回シリーズの2回までが2010/3/25に公開されている。タイトルで指摘したものは2回目の記事についてである。

確かに図1-2で、新聞の非購読者の検索ワードの種類が7194、購読者は3738で非購読者の方がより多くの検索ワードの種類を試みているというのはわかるが、それが何故、ロングテールとヘッド型にすりかわるのだろうか。

 

 

 

図1-1を見てみれば、どちらも明らかにロングテール型で、どちらの軸も対数軸に直せば直線になる「べき分布」を示すようになるのではないかなあ。図1-1の方のグラフも母数が272人と83人なのだから、スケールが同じ絶対人数になっているのだから、全体的に約3倍になっているのは当たり前。1/3のスケールに調整したら、むしろ新聞購読者の青線の方が、非購読者の赤線を下回るのではないかなあ。

 

 

 

ということで、以下の結論は結構?な気がするがどうだろう。


「上位ワードでは全国紙閲読者の検索人数が非常に多いことから、「ヘッド型」ともいえるだろう。一方非閲読者では、少人数にしか検索されないワードが多く、分布が右側に長く伸びる「ロングテール型」(Anderson 2004)が特徴的である。全国紙閲読者では、約3,700超なのに対し、7,000を超えるワードが検索されている(図1-2)。非閲読者は、個人の興味や関心が分散し、とらえどころがない層だといえるだろう。


この結果から、全国紙閲読者はマスボリューム(人気ワード)で検索することが多く、比較的同傾向のワードを検索していることが分かった。「その時々で調べておくべき情報」や、「世間一般で話題となっている(であろうと自分なりに考えられる)情報」を、インターネットから検索している傾向が読み取れる。メディア特性の観点から見ると、新聞が世論形成や議題設定の機能を有し、それが検索行動にも表れていると考えられる。」


最初の結論の「非閲読者は、個人の興味や関心が分散し、とらえどころがない層だといえるだろう」は、「どちらの層も検索では関心が分散しており、非閲読者はより分散している」だけであって、閲読者もとても捕らえどころ(検索だけから興味を捕らえるという意味合いで)なんてないんじゃないかなあ。


また「この結果から、全国紙閲読者はマスボリューム(人気ワード)で検索することが多く、比較的同傾向のワードを検索している」と述べているが、人気ワードで検索しているかどうかは、何種類の検索語で検索している人がいるかというこのバラツキ(分布)のヒストグラムとは全く無関係で、別の集計をしてみなければわかりません。


恐らくその他のいろんなデータを見て総合的に考えた考察なのだろうから、一部のデータしか見てない私の方が間違っているかもしれないが、少なくとも提示されているグラフや数字を見る限り、そこから導き出された結論には違和感を感じるということで。

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ページビュー数が落ちていても、データ公開する日経BPは立派

2010/03/12 22:01

 

今回は「斬る」というよりも「褒めている」のだが。。。

IT ProのPV&ユニークブラウザ・レポート 2010年2月による。
http://adweb.nikkeibp.co.jp/adweb/wad/doc/itp_pv201002.pdf

 

こんなレポートを日経BPは公開しているんだ。私も実は日経BPに居たから知ってますが、専門媒体は勿論ボリュームがあるのがベストだけど、そうでなくても濃い人や購買意思決定権を持つ人がどれくらいいるかといったデータをきちんととって営業している。この姿勢は相変わらずだなあ。

 

 
ページビュー数の水準がこの半年、悪くなって推移しているので、広告営業としては見せたくないデータだろうけど、ご立派です。当然いい時だけいい数字を見せるわけにもいかないんですけど、やると決めたらどんなに下がっても公開し続けなければならないリスクはつき物ですね。
 
いや、逆にここまでやられると「誠意」があると好感を持たれるかもしれない。やはり正直者がバカをみないという好例なのだと思う。それには当然信頼のブランドというものがバックにあるというのが大きいのだが。

 

 
またこういったデータ公開は別にここだけがやっている話ではないけど、ひょんな事でこのデータを見かけたので。でもスケールを途中からにして、わざわざ下落幅が大きく見せるようにしなくてもいいと思いますね。そんなところも実は好感が持てるところだが。
 
マスコミ(だけではないが)が自説を主張するために、変な細工をするようなみっともないものが多い中、あっぱれと言わざるを得まい。
 

別にもう日経BPとは全く仕事での付き合いもないので、褒めても何の特にもなりませんけど、念のため。

 

 

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Googleの中国市場撤退報道をきっかけに見てみたStatCounterの数字は大丈夫か

2010/01/14 10:27

 

StatCounterのデータから。

http://gs.statcounter.com/#search_engine-JP-monthly-200807-200912
 

 

StatCounterは、世界のあるいは各主要地域や国における、検索エンジンシェア、OSシェア、ブラウザシェアなどのデータを無料で紹介しているサービスだ。私が見た報道ソースのデータは違うものだと思うが、よく見ているデータなので、これで確認してみた。

 

下の二つのグラフを見比べて欲しい。一つ目は最近6ヶ月のデータだ、これを見るとGoogleの中国市場での撤退はシェアが伸びているのに惜しいと思うところだ。しかし二つ目のグラフを見てみよう。うーん、そもそもこの数字大丈夫かなあと誰しも思うだろう。

Baiduのシェアが圧倒的だという別のソース情報もあり、それと比較するとGoogleのシェアが高いように思えたので、もう少し長期トレンドで見ようとしたら、これだよ。私でも騙されるところだった。
 
ダメ押しで、日本の検索エンジンシェアを見てみると、何と圧倒的にGoogleのシェアが高い。。。ダメだこれは、日本の実態を反映しているとはとても思えない。。。
 
 

 

関連リンク:

Bing(MS)のシェアは9.9%とダウン、米2009/12検索エンジン(Nielsen)

Bing(MS)のシェアは10.7%、米2009/11検索エンジン(Nielsen)

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自己流のカウントで済んでいるページビュー数の世界を乗り越えよう

2009/10/29 17:43

 

アクセス解析イニシアチブは2009/10/28にアクセス解析の集計と用語定義ガイドラインを発表しました。

http://a2i.jp/topics/news/2239

 

アクセス解析イニシアチブの標準化委員会のリーダーをやっている関係で、私が基本的に草案を作成し、取りまとめました。

 

アクセス解析ツールのベンダーもいろんな言葉を使いますし、ページビュー数を発表するメディアさんも自己申告ですし。。。ということで、共通言語で話て欲しいなあということです。ご参考にして下さい。

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2009/8ヤフーの月間利用者数、2ヶ月で18%も減少の怪

2009/09/10 22:23

 

2009/9/10のYahoo! Japanの月間開示資料から。

http://ir.yahoo.co.jp/jp/archives/monthly/index.html

http://i.yimg.jp/images/docs/ir/monthly/2009/monthly0910.pdf

アクティブユーザーIDはあまり変わっていないので、恐らく実態もそれほど変動しているとは思えない。5-6月にブラウザのバージョンアップとか、新携帯デバイスの普及などが重なって、ユニーククッキー数が一時的に増えたようにみえたとか?

 

 

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総務省のこの調査はひどい、「インターネット検索エンジンの現状と市場規模等」に関する調査だ

2009/08/20 17:21

 

2009/8/20に総務省は「インターネット検索エンジンの現状と市場規模等」に関する調査結果を公表した。


ポイントとして、挙げられた下記3つのうちの最初の二つが酷い。3つ目は野村総研のデータなのか、それを参考にしたオリジナルな部分があるのか、本を持ってないので確認できないが、この程度のレポートは民間に任せた方がよいのではないか。よっぽど詳しく良質なデータや予測が巷にあふれていると思うのだが。。。

A.インターネット上で検索できる情報量は、ブロードバンドの普及、動画及び音声ファイル(有料動画及び会員制サイトを除く。)の増加により2009年1月までの5年間に6倍に増加。

B.2008年度の検索エンジンの月間延べ利用者数の伸び(2002年1,646万人→2008年4,775万人)は、インターネット利用者数の伸びを上回る勢い。
 
C.2008年度のPC向け検索連動型広告市場は1,245億円。2010年には現在のラジオ広告市場と並ぶ1,524億円市場への成長が見込まれる。

まずAからいこう。下図の一番上のグラフが該当する。米印の注意書きをよく読んでみよう。何と5年以上前のデータを基に、テキスト/画像/動画の比率を2005-2009年まで固定的に使っているようだ。恐らく情報量で言えば、動画のビット数が大きいため、現在では殆どが動画ファイルの情報で占められるのではないか。5年前の何らかのシェアを、この急増して利用形態も変化するネットのマーケットで固定で使っているところが、「酷い」と思う。

 

あと、サーバー台数はNetcraft社の数字を使っているが、こういう情報量を推測するような場合に参考にするに相応しいものなのか十分吟味したのだろうか。

 

次にBにいこう。こちらは私の専門領域でもある。「検索エンジンの月間延べ利用者数」に何の意味があるのだろう。これはグラフの凡例から推測すると、正確には、「各検索エンジン(どれだけ対象にしたのか不明だが)の月間利用者数の単純合計」のようだ。いろんな検索エンジンを使えば、「延べ」は増える。検索サービスだけが、非常に伸びているかのごとく聞こえるが、実際は「月間のユニークユーザ数」で比較しなければ意味がないので、都合のよい使い方をしている。

 

また「検索サービスの一人当たり月間利用回数」は横ばいで、別に利用頻度が全体で増えているわけでもない。「検索」に焦点を当てているため、伸びていることを言いたいのはわかる(そして検索市場が発展しているのは間違いない)が、数字を恣意的に使っちゃいかん。このグラフはネットレイティングスがデータソースだが、ネットレイティングスに問い合わせれば、検索ユーザーの月間ユニークユーザ数くらい出してもらえる。少なくともこの1年検索カテゴリー全体のリーチは増えていないことを私は知っている。

 

最後は次いでだけど。3番目のグラフを見てほしい。正の強い相関があるようなグレーの楕円が書いてあるんだが、こんな強い相関があるようには見えない。グレーの楕円は外してもらいたいものだ。左下の塊は別として、比較的まんべんなくばらついている様に見えるが、如何だろう。確かに相関係数を出せば、それなりに正の相関にはなっているには違いないと思うが、まだ目は見えている積りだ。

 

結局オリジナルは390社のアンケートだけのようにみえるので、そのオリジナルな調査を中心に話を展開した方がよかったのではないだろうか。多分誤解もあるだろう。関係者の方は是非教えてコメントしてほしい。

 

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巧妙なグラフのトリック、1軸なのに2軸のトリックを使っている

2009/08/12 09:13

 

この話を知ったのは、KNN神田さんのブログから。
http://knn.typepad.com/knn/2009/08/yomiuri_graph_awesome.html


大元の読売新聞の記事(2009/7/23)がこちら、


で、それが2チャンネルで話題になったのを、東大先端研の菅原琢特任准教授が書いた記事がこちら、

http://www.senkyo.janjan.jp/senkyo_news/0907/0907240666/1.php

 

という流れだが、これほど作為的で言い訳が困難なグラフ化をしてしまったら、厳しいかも。神田さんが原作にうまく手を入れたグラフを掲載しておく。2軸のトリックは普通、違う指標をずらして重ねるものだが、これは同じ指標をずらして重ねてしまったもので、さすがにどんな批判を浴びても弁解の余地はなさそうに思われるが。。。それぞれの記事も是非ご覧あれ。

 

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